2021年1月25日掲載
山形県の庄内浜では、12月〜2月の厳寒期に「岩のり(ウップルイノリ)」の最盛期を迎えます。庄内浜の岩のりは、外海に面した岩礁の上で、冷たい波しぶきを浴びながら育ち、丁寧な手摘みによって収穫されます。極寒のこの時期に、1年分の岩のりが収穫され、乾燥・保存してさまざまな料理に活用されています。
庄内地方では、正月のお雑煮や、鱈を丸ごと味わう郷土料理「寒鱈汁(どんがら汁)」をはじめ、家庭の食卓でも岩のりがよく使われています。一般的なのりと比べて歯ごたえがあるので、佃煮などにしてもおいしく、あつあつのご飯のお供にぴったり!味噌汁など汁物に散らすと、磯のいい香りが広がり、風味もいっそう豊かに。岩のりをさっと炙ってから使うと、香りがいっそう引き立ちます。乾燥させたものを常備しておくと、毎日のお料理に手軽にプラスできて、とても便利です。
日本海の荒波と、厳しい寒さが育んだ庄内浜の「岩のり」を、ぜひ味わってみてください。