藤沢(ふじさわ)かぶ|鶴岡市藤沢地区
地域の人々が守り受け継いだ
小さくて細形のかぶ
鶴岡市藤沢地区で栽培される藤沢かぶ、その伝来は明らかではないが、明治時代には栽培されていたという。
藤沢かぶは、長さが15cmほどの細形で、見た目は、かぶというより、小ぶりなだいこんに近く、赤と白のコントラストが鮮やか。薄皮でパリッとした食感と瑞々しさが特長で独特の辛みと甘みが持ち味、主に漬物に利用される。
この藤沢かぶ、昭和の終わりには栽培者が一名となり、種が盃一杯分の量を残すまで減ってしまったが、保存を願う地域の人々の地道な努力により、見事に蘇った。
庄内地域では今でも焼畑でのかぶ栽培が見られ、藤沢地区でも一年で最も暑いお盆の時期に焼畑と種まきが行われる。藤沢地区の人々に受け継がれた藤沢かぶは、地域の宝として後世までしっかり守られていくにちがいない。