ホーム > 知る > 山形んまいもの探しの旅「ペロリンが行く」 > Vol.66:山形枝豆日本一産地化プロジェクト
山形は夏もん〜まい≠烽フがいっぱいで「えだまめ」もその一つ。茹でたての色鮮やかなえだまめを口に含むと、ほんのり甘い豆がぷちんと弾けて、噛むとじんわり旨みが広がって、もう手が止まらなくなるペロ。
じつは、山形は日本有数のえだまめの産地で種類も豊富。全国的に知られている「だだちゃ豆」や「秘伝」に加えて、新ブランド「出羽美人」が昨年、本格デビューしたペロ。山形県では各産地の特徴を活かして、日本一のえだまめの産地を目指していると聞いた僕。大好きな山形のえだまめを応援しようと、山形県農林水産部園芸大国推進課の方、鶴岡市のJ A庄内たがわの方と生産者さんを訪ねたペロ〜♪
2025.6.10・2025.7.1取材
取材地:山形市・鶴岡市
米からの転作作物として、えだまめの栽培が盛んになった山形県は、全国でもトップクラスの産地。2016年に県やJ A、学識経験者、市場関係者などが連携して「山形枝豆日本一産地化推進協議会」を立ち上げ、品質・産出額ともに日本一を目指したプロジェクトを展開しているペロ。
山形県農林水産部園芸大国推進課野菜花き振興主査の横山牧子さんによると、プロジェクトでは早生品種を密植して単位面積あたりの収量を増やしたり、既存品種を遅播きして端境期をなくし、長期的に安定出荷するなど、さまざまな成果が出ており、2019年・20年には産出額が全国1位になったペロ。
「山形枝豆日本一産地化プロジェクト」は、今年度から第4期がスタートしたペロ。「産出額55億円の産地を目指し、目標を達成するための取り組みとして2つの柱を設けている」と横山さん。
1つ目は「ブランド力の強化」。山形県では、えだまめの食味成分を分析する光センサー(近赤外線分光分析装置)を活用して、生産者の栽培改善を図る「食味向上プログラム」を推進しているペロよ。J A庄内たがわは、この食味向上プログラムを実践して、良食味新ブランド「出羽美人」を立ち上げたんだって。この取り組みを県内の他の産地にも広げて、産地全体の底上げを行っていく。そして、消費者や市場関係者にも、「山形枝豆」のおいしさをしっかりPRしていくこと。
2つ目は「生産性の向上」。良食味えだまめの生産を拡大し、安定出荷に取り組むペロ。具体的には、高品質のえだまめを生産して出荷を拡大するため、施肥の量や効率的な水やりの方法など、品種に応じて最適な管理技術を実証。食味の良さと収量の多さを両立できる栽培体系も確立するんだ。
えだまめの鮮度も重要で、収穫後に食味が低下するのを抑えて鮮度を保つよう試験研究に取り組む。農作物には気候の変動も大きく影響するから、大雨や高温小雨などにも対応した栽培管理技術の開発も。こうして日本一の産地を目指す「山形枝豆」を、僕も全力で応援するペロ〜!
僕がやって来たのは、庄内産茶豆「出羽美人」のふるさと。J A庄内たがわ営農販売部園芸特産課園芸特産係の匹田直宏さん、生産者さんで枝豆部会部会長の伊藤慶治さんにお話をお聞きしたペロ。
J A庄内たがわ地域では、在来種として古くから伝承されてきた茶豆(えだまめ)を栽培しているんだって。「在来の茶豆は収量は低いが、おいしいから作り続けられてきた。そのおいしさ≠ナ他と差別化しようと考えた」と匹田さん。山形県と山形大学農学部と連携して、「光センサー」で食味を分析する技術を世界で初めて実用化し、その技術を活用してJ A庄内たがわは食味向上に取り組んでいるんだ。
「光センサー」は、えだまめの甘み成分のスクロースと旨み成分の遊離アミノ酸を5〜6分で測定できる装置。分析した結果、その数値がおいしいゾーン≠ノ入る茶豆だけを「出羽美人」として販売しているペロ。
匹田さんは毎日、出荷された茶豆を「光センサー」で分析し、数値を次の出荷時に生産者さんに報告。シーズン終了後には、全体平均との比較等を示しているそう。伊藤さんは「生産者もおいしいゾーン≠ノ入っていると安心できる。分析結果を見て、この肥料は良かったとか、来年はここを変えてみようとか、栽培管理の改善につなげている」と話してくれたペロ〜。
J A庄内たがわでは、えだまめ栽培技術の向上を図るために「美人豆コンテスト」も行っているんだ。生産者さんから主力品種の庄内3号を2株提出してもらい、「光センサー」での食味分析値・収量性・圃場調査を評価基準にして総合的に判断するんだって。そして、入賞した優良栽培者≠フ技術を部会員で共有し、技術確立につなげているそう。
「出羽美人」のブランド化をきっかけに、「若い人にえだまめ栽培に興味を持ってもらい、大規模生産に取り組んでほしい」と伊藤さん。匹田さんも「このおいしさを全国に発信していく」とはりきっているぺロ♪