菌床なめこ|収穫時期:周年栽培
品質の良さで高評価
山形県産「菌床なめこ」
的確な空調により
安定的に周年栽培
なめこは、つるりとした食感や形の可愛さで好まれているキノコだ。山形県の菌床なめこの生産量は全国でも上位に位置し、毎年4,000t以上も全国に向けて出荷している。しかも本県産のなめこは、品質が良く市場の評価が高い。
栽培法はまず、落葉樹のオガクズとフスマや米ぬかなどを混ぜて固めた床を殺菌する。その床に、なめこ菌を植え付けて培養し、発生させるというもの。温度や湿度を徹底管理することで、安定的な周年栽培が可能になっている。
通常は、菌の培養を開始してから、室内温度を15度に保ち、60日から70日間おく。その後、酸素や水を与えて発生を促し、冬期は20日、夏期は18日で収穫できるようになる。
一粒ずつ手作業で行われる
摘み取り
摘み取りは、機械を使うケースもあるが、県内ではていねいな手作業が主流。規格に合うものだけを選び、一粒ずつ軸の部分からハサミで刈り取っていく。生産者によると「なめこ栽培で最も手間がかかるのは収穫作業」とのこと。なめこは軸から傷むことが多いため、なるべく短くカットする。摘み取りを終えた床は、なめこ菌の回復を待って再び発生させ、一つの株で3回ほどの収穫を行う。
収穫したなめこは、すぐにサイズ選別機にかけ、袋詰めして集荷場へ。料理店などでは粒の小さいものが重宝されるが、家庭では中から大サイズが人気。
* DATA *
主な産地
鮭川村・遊佐町・三川町・鶴岡市・米沢市・新庄市・尾花沢市・ほか