きゅうり|収穫時期:3月〜10月
身が締まって
歯ざわりの良い「きゅうり」
土づくりに始まり
水管理が難しい栽培
卸売市場でトマトに次ぐ扱い量を誇るきゅうりは、日本人に最もなじみの深い野菜の一つ。
きゅうりづくりは、完熟堆肥による土づくりからはじまる。水やりは不可欠だが水はけも大事なので、水田からの転作畑では水管理が必要。苗は病害に強いかぼちゃを台木に接ぎ木し、アーチ型の支柱にネットを張ってつるをからませる、アーチパイプ方式で育てる。
県内の産地は、山形市、米沢市、鶴岡市を始め、県内全域で栽培されている。
ハウス栽培と露地栽培を組み合わせ、3〜12月まで長期にわたり収穫、出荷量を確保している。
昔は「黒いぼ種」
今は断然「白いぼ種」が主流
初夏、一帯にはすがすがしい香りが漂う。高さ2mほどのきゅうりのトンネルだ。
黄色い素朴な花が咲くとすぐに実を結び、太陽光を浴びてぐんぐん育つ。最盛期には、一日に二回も収穫するという。昼夜の温度差の大きさが、果肉を引き締めて、瑞々しく香りの良いきゅうりを作り上げる。
きゅうりには、表面のブツブツが白くて皮が薄い夏きゅうりの「白いぼ種」と、黒くて皮が厚めの春きゅうりの「黒いぼ種」がある。現在では見栄えが良く、歯触りの良い白いぼ種が全体の9割を占め、どんな料理にも向くとして人気だ。選ぶなら、このいぼがチクチクするほど新鮮という。
* DATA *
主な産地
山形市・米沢市・鶴岡市・酒田市・村山市・南陽市・鮭川村・ほか