酒造好適米
山形県産「酒造好適米」で
山形100%の高級酒を
大吟醸用「雪女神」に
熱い視線が集中
昨今、吟醸王国・山形の酒の人気はうなぎのぼり。山々から流れる美しい水と、全国有数の米どころが産出する酒造好適米が、これを支えている。
いま最も注目したいのが、2017年から本格的に大吟醸酒造りに使用される品種「雪女神」。山形県産米100%で、大吟醸、純米大吟醸クラスを醸すべく15年がかりで開発された。以前からの吟醸用品種「出羽燦々」に比べ、粒が大きく、粗タンパク質が低いなどの優れた特性を持つ。試験醸造の結果では、酒質が重くならずすっきりしており、やや甘口で後味のキレが良いという。すでにこの米で造った酒で、全国新酒鑑評会で金賞を受賞した蔵もある。
「出羽燦々」「出羽の里」も
豊かな個性を反映
吟醸王国を築いた立て役者出羽燦々の働きぶりも、やはり見逃せない。1995年にデビューして以来、上質な酒を続々と誕生させた。特に出羽燦々を使用し条件をクリアした純米吟醸酒は、柔らかく幅がある酒として、「DEWA33」の認定ラベルが貼られている。
また2004年に採用された「出羽の里」は、米の中心部(心白)が大きいため、効率的に使えるのが特徴だ。すでに県内23の蔵元が、この米で高品質かつ求めやすい山形酒を造っている。
素晴らしい山形の良酒を醸す、良米づくり。次の一粒、一献も楽しみだ。